2017年02月03日
土葬は死体をそのまま土にうめて葬る方法です。旧石器時代からおこなわれてきた埋葬方法で歴史が長いです。この場合は死体を直接埋める場合と、棺のようなものに死体をいれて土に埋める場合とがあります。棺の形状は様々で、木製の桶のようなものに膝をかかえて座るような形で葬るもの、横に寝そべるような格好で葬るもの、横に寝そべりながらも膝をかかえる姿勢をとれるものなどがあります。
これらは死者が現世に戻ってくるのを防ぐという観点からこの姿勢をとらせていて意味があります。地域によってはあえて死者の骨を折ったり、手足を縄で結ぶなどして葬る場合もあります。そもそも墓石も死者が現世に舞い戻って土から出てくるのを防ぐために置くのだという考えもあり、死者の復活は古今東西を問わず恐れられていたのでしょう。世界各国で現在もなお行われている埋葬方法の一つで、日本でも山間部を中心に昭和初期頃まで行われてきました。
現在では火葬へと移行されてきました。でも今だなお土葬にこだわる宗教や国もあります。中国の由緒ある富裕家庭ではその考えが顕著で、死者の扱い方に関してはその土地の宗教や道徳・歴史的慣習によってこだわりが見受けられるといってよいでしょう。